1on1ミーティングの最重要ポイントは「話す内容」ではない
こんにちは。 コミュニケーションデザイナーの東ヤスオです。
今や多くの企業で取り入れられている上司と部下との1on1ミーティング。僕はレゴ®ブロックを活用したワークショップ以外にエグゼクティブ・コーチングなどもしているのですが、よく1on1ミーティング時の質問の仕方などのやり方について質問されます。「どうすれば部下が心を開いてくれますか? 何を聞いても暖簾に腕押し状態です……」といった声も。今回は、僕が思う1on1ミーティングで最も大切なことについてお伝えします。
1on1ミーティングのボトルネック
実は、どんなことを話すか、どんな質問をするか、どんな頻度でどれくらいの時間で実施するかは……大した問題ではありません。1on1ミーティングのボトルネックは「部下の素直さを引き出すこと」です。「いやいやいや。そんなこと言うけど、そもそも自分の部下は素直な性格じゃないんですよ!」と思った方は要注意。部下の性格が素直ではないのではなく、あなたと部下との関係性がよくないことに気づいてください。
どんな人に対して、人は素直になれるのか?
「素直さ」とは関係性のひとつの状態のこと。人は誰でも素直になれる人と素直になれない人がいます。自分のことを分かってくれている人、自分のことを心底分かろうとしてくれている人、自分のことを自分事のように思ってくれている人に対して、人は素直になれるものです。あなたにとって、家族や親友があなたのことを分かってくれている存在なら、あなたはその人たちには素直になれているのではないでしょうか。逆も然りで、自分のことを分かってくれていない人には素直になれないでしょう。
もし部下があなたに対して素直じゃないのなら、もしかすると部下は上司であるあなたに対して「自分のことを分かってくれようともしていないのに、一方的にあれこれ指示を出してくる面倒くさい人」と思っている可能性があります。それだと当然ながら、どんなにたくさん1on1ミーティングをしようとも成果は見込めないでしょう。
1on1ミーティングは目的ではなく手段の一つ
1on1ミーティングをすることが目的ではありません。あくまで成果を出すための手段です。1on1をする前にまずはあなたと部下との関係性を見直してみてはどうでしょうか?素直な部下は上司の指示や提案をちゃんと聞いてくれるし、主体的に成果に結びつく行動を取るようになります。
実は今回のお話。ベストセラー『学年ビリのギャルが 1 年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』の著者である、坪田信貴さんのインタビュー記事から僕自身が学んだことです。
自分自身ができることにフォーカスする
他人はコントロールできず、コントロールできるのは自分の思考と行動だけ。部下との関係性に悩んでいるなら自分自身を変化させるチャンスです。そんな上司の方をコーチングする機会があるなら、僕はこんな問いを投げかけます。「あなた自身はどうしたいですか?」と。
ではまた!