ボトルネック以外への着手は、無意味どころか「改悪」
こんにちは。 コミュニケーションデザイナーの東ヤスオです。
今回は組織やチームが抱える課題の解決する方法として、重要な考え方の一つ「ボトルネックを見つける」について。ボトルネックを正しく発見して、その解決にリソースを集中させることが生産性向上につながります。
「ボトルネックを見つける」とは?
「ボトルネックを見つける」とは、組織やチームが抱える根本的な原因を発見するということです。ペットボトルの注ぎ口(ボトルネック)を想像してみてください。液体を注げる量は注ぎ口の太さに依存します。液体の入っている部分がどんなに大きかろうと、注ぎ口の大きさが変わらない限りは注げる量も変わりません。これはつまり、物事の生産性を決めているのは全体に制約を課している一部分であることを意味します。
別の例えで、鎖を想像してみてください。その鎖を両側から引っ張った場合、どの部分でちぎれるでしょうか? もちろん、強度が一番弱い部分です。ですので、鎖全体の強度を高めようとしたときに、この一番弱い部分以外の鎖の強度を高めても全く意味がありません。にもかかわらず、多くの組織やチームでは関係ない鎖に問題があると誤認して強度を高めようとし、自分の組織やチームの問題ではないはずの問題を解決しようとしています。鎖が一番弱い部分、つまり**「ボトルネック」となっている部分を改善しない限り、問題は解決しない**にもかかわらず、です。
たった一つのボトルネック以外に手を付けない
まず解決すべきは「ボトルネック」に他なりません。たった一つのボトルネックを見つけ、それ以外を改善しようとすることは無駄ではなく改悪です。時間やコスト、エネルギーといった大切なリソースが取られるだけで何一つ解決しないので、**「プラスマイナスゼロ」じゃなくて単純に「マイナス」**となります。
解決策よりもその問題の設定は正しいのか?
「解決策」をいくら考えたところで、その前提となる「問題」の設定が間違っていると意味がありません。例えば離職率の高さに悩む組織が「評価制度がよくない」や「自社に合う人材を採用できてない」という問題を設定し解決しようとしたところで、そもそも職場の人間関係が悪ければ問題は永遠に解決できません。まさにザルに水を注ぐようなものです。
・ある問題を引き起こしているその原因はなんなのか?
・問題の最上流である「ボトルネック」はなんなのか?
正しく問題を設定すること=ボトルネックを見つけることになります。ぜひ組織やチームで話し合ってみてください。
ではまた!