「思い込みの棚卸し」研修|休職者が出る前にできる、レジリエンスを高める捉え方のトレーニング
こんにちは。コミュニケーションデザイナーの東ヤスオです。
「休職や退職が続いて、残ったメンバーの負担が重くなっている」「不調者が出てからの対応で手一杯になっている」。人事・労務のご担当者様から、このようなご相談をいただくことがあります。この記事では、社員が不調になる前に、自分でしんどさを小さくする力を育てる「思い込みの棚卸し」研修をご紹介します。
こんな課題はありませんか
- 休職や退職が続き、一人抜けるたびに残るメンバーの負担が重くなっている
- 対策が、不調者が出てからの面談や復職支援といった事後対応に偏っている
- 真面目な人ほど一人で抱え込み、周りが気づいたときには限界に近い
- 「メンタルヘルス研修」というと身構えられやすく、自分が問題視されていると感じる社員もいる
休職・退職が増えている現状
厚生労働省の2025年「労働安全衛生調査(実態調査)」では、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休業した、または退職した労働者がいた事業所の割合は13.5%でした。2024年調査の12.8%から上昇しており、約7つの職場に1つの割合です。
また、厚生労働省の令和7年度「過労死等の労災補償状況」では、精神障害の労災請求は4,958件で、前年度の3,780件から約1.3倍に増えています。社員が心身の調子を崩す前の手立てが、求められる状況です。
職場と業績への影響
社員が1人休職すると、業務の引き継ぎや残業など、周りのメンバーに負担がかかります。経済産業研究所(RIETI)が約400社の日本企業を分析した研究(黒田祥子・山本勲、2014年)では、メンタルヘルスの休職者比率が高まると、2年程度のラグを伴って売上高利益率に負の影響を与える可能性が示されています。休職の影響は、職場だけでなく、業績にまで及ぶ可能性があるということです。
これまでの対策に足りないもの
メンタルヘルス対策に取り組む職場は、厚生労働省の2025年調査で63.0%にのぼります。面談や復職支援、ストレスチェック、セルフケア教育など、各職場でさまざまな対策が行われています。足りないのは、社員が自分でしんどさを小さくする力を育てる機会です。
- 不調者が出てからの面談・休職・復職支援に加えて、不調になる前に、自分でしんどさを小さくする力を育てる
- ストレスチェックで状態を測るだけでなく、測った後に、捉え方を変える練習をする
- セルフケア教育で知識を学ぶだけでなく、自分の思い込みを題材に、手を動かして身につける
しんどさを大きくしているのは「捉え方」
同じ出来事に出会っても、何日も引きずる人と、すぐに切り替えられる人がいます。その差を生む要因のひとつが、出来事の捉え方です。たとえば、会議で自分の意見に反対されたとき、Aさんは「反対されるのは自分に価値がないからだ」と捉え、何日も引きずって次の発言をためらいます。Bさんは「意見が違うだけ。次は根拠を足そう」と捉え、その日のうちに切り替えます。
環境をすぐに変えられないときも、捉え方は自分で見直せます。そのための考え方と練習方法を学ぶのが、この研修です。
思い込みが生まれるしくみ
心理学者のダニエル・カーネマンは、人の思考を、直感的で自動的に働く「速い思考」と、意識して時間と努力をかけて考える「遅い思考」の2つに分けて説明しました。思い込みは、速い思考として、とっさに顔を出すことがあります。反対された瞬間に「価値がない」と浮かぶのは、その一例です。
速い思考は、誰にでもある脳の省エネの仕組みです。とっさに出る考えだからこそ、気合いではなく、練習で見直します。繰り返して慣れた考え方が「とっさに出る考え」になるので、新しい捉え方も、練習で慣れれば、自然に出てくるようになります。
研修で目指す変化
- 自分がどんな場面でしんどくなりやすいかを、説明できる
- 「べき」や「0か100か」に気づき、自分で言い換えられる
- しんどさを感じたときの選択肢として、捉え方を変えるという方法を持てる
- 職場でも家庭でも使い続けられる型を持ち帰る(1か月試す行動と、自分にかける一文を決めて終える)
本研修の特徴
1.書籍の35問で、思い込みを点検する
35問に答えると、7つのタイプ別に点数が出ます。しんどくなりやすい考え方が分かります。
2.本音に近づく回答ルール
「自分はどうか」ではなく「人とはそういうものか」で答えます。自分のこととして答えるより、本音に近づけます。
3.点検で終わらず、言い換えまで練習する
「〜すべき」を「〜できたら望ましい」のように、自分の言葉で言い換えます。
認知行動療法の考え方を参考にした、捉え方のトレーニングです。診断や治療を目的としたものではありません。
7つの思い込みのタイプ
研修では、D・D・バーンズ著『いやな気分よ、さようなら』(星和書店)の考え方をもとに、思い込みを7つのタイプに分けて点検します。性格を診断するものではなく、考え方を振り返るための分類です。
- 承認依存度:人に認められないと価値がない
- 愛情依存度:好かれなければ幸せになれない
- 業績依存度:成果を出せない自分に価値はない
- 完全主義度:完璧でなければ、やる意味がない
- 報酬依存度:頑張ったのだから、報われて当然だ
- 責任感:周りの気持ちまで自分の責任だ
- 自律性:気分や幸せは、環境で決まる
当日の流れ
1.思い込みチェック
35問に答えて、自分の傾向を知ります。
2.結果の振り返り
タイプ別の点数で、しんどくなりやすい所を知ります。
3.反論ワーク
7つのタイプごとに10分ずつ、グループで反論を出し合います。そのタイプの代表的な思い込みを確認し、当てはまらない例外を探し、持ち続けたときの損と、手放したときの得を出していきます。当てはまらないタイプも、一緒に考えます。思い込みが弱い人ほど、例外や得に気づきやすいからです。
4.行動計画
日常で使う一文と、1か月の行動を決めます。
たとえば「人に認められないと、自分には価値がない」という思い込みに対しては、「褒められなかった日も、仕事はきちんと進んでいた」という例外や、「嫌われるのが怖くて、会議で意見を言えなくなる」という損、「反対されても落ち込みすぎず、次の提案に集中できる」という得を出し、「認められたら嬉しい。でも、私の価値は評価だけでは決まらない」と言い換えます。ただし、実際のワークでは、答えを配らず、参加者が自分の頭で反論を考えます。
ご提供内容
- 対象:一般社員(若手〜中堅)
- 時間:4時間
- 形式:対面(オンラインも可)
- 人数:参加人数に応じて、進め方を調整します
- ツール:思い込みチェックシート、反論・実践シート
- 料金:サービスページの料金表に記載しています
複数回の実施(同じ内容)も可能です。時間配分やワークの内容は、参加人数や当日の進行状況に合わせて調整します。
ご確認事項
1.個人の結果は共有しません
点数やワークシートは回収せず、上司や人事部門にも共有しません。グループでの共有は、話せる範囲で構いません。
2.受講の仕方について
特定の社員を名指しするのではなく、チームや階層単位での全員受講をおすすめします。
3.診断・治療ではありません
物事の捉え方に気づくためのトレーニングです。診断・治療・カウンセリングを目的としたものではありません。
4.休職中・通院中の方について
参加の可否は、ご本人の意向を踏まえ、必要に応じて産業医等とご相談のうえ、貴社でご判断ください。
よくある質問
Q. この研修で、休職を防げますか?
研修だけで休職を防げると約束するものではありません。不調になる前の練習の場をつくる、予防策の一つとして、今の取り組みに加えていただけます。
Q. メンタルヘルス研修やセルフケア研修とは、何が違いますか?
知識を学ぶだけでなく、自分の思い込みを題材に、手を動かして言い換えを練習する点が違います。書籍の35問で自分の傾向を点検し、その結果をもとに、グループで反論を出し合います。
Q. 結果が会社に伝わることはありますか?
ありません。点数やワークシートは回収せず、上司や人事部門にも共有しません。
Q. 参加者が抵抗を感じることはありませんか?
特定の人を問題視するのではなく、誰にでもある思い込みを題材にしているので、チームや階層単位での全員受講をおすすめしています。
講師について
東ヤスオ(Unitedman代表・コミュニケーションデザイナー)。個人向けのコーチングは15年・1,000時間以上、組織向けのチームビルディング研修は12年・16業種250社・550回・延べ5,500名以上の実績があります。組織向けには、レゴ®シリアスプレイ®メソッドを活用した研修などを提供しています。研修のあとに、個別の伴走を組み合わせたい場合は、経営層・管理職のための1on1コーチング(法人向け)|研修後の行動を支えるもご覧ください。
まずは無料オンライン説明をご利用ください
貴社の状況や、社員の皆さまの様子をお聞かせください。無料のオンライン説明(30分程度、質疑応答を含めて最大60分)で、対象や人数、実施時期に合わせた進め方をご提案します。その場でのご契約は不要です。
ご興味を持たれた方は、お問い合わせフォームで、お問い合わせ区分「思い込みの棚卸し研修」を選択の上、無料オンライン説明をお申し込みください。
ではまた!